白庭です。
造園工事で芝張りの施工をしました。
使用した芝はTM9。高麗芝の品種改良で、あのトヨタ自動車が開発した芝です。
特徴は
日本芝の中でTM9は、緻密さ(きめが細かく見える)と葉色の濃さ(濃緑)の両方を兼ね備えています。 加えて管理の頻度を下げた場合でも在来品種より伸び難いことから見た目をきれいに維持し易いのが特徴です。
https://www.toyota.co.jp/tm9/tm9.html トヨタTM9公式サイト
管理の頻度を下げれるというのは、お庭をきれいに維持するのに大変ありがたいですよね。
天然芝を悩む方や敬遠される方の一番の理由はやはり管理ができるかどうかじゃないでしょうか。
管理が大変で人工芝を選ばれる方もいらっしゃると思います。
天然芝と人工芝どっちがいいの?
そこで今回は天然芝と人工芝の特徴などをお話しします。(職業柄、自然物を推す傾向にあります笑)
天然芝
イネ科シバ属の植物です。大きく日本芝と西洋芝に分類できます。
西洋芝はゴルフ場などで使うことが多く、こだわりがあって西洋芝をお庭に使う方も
いらっしゃるかもしれませんが、ここでは一般的な日本芝に絞りたいと思います。
日本芝の特徴は冬の休眠期に茶色くなり、春にまた緑になり季節感を感じることができる芝です。
名前の通り日本の気候に適しています。(最近は気候も少しおかしいですが。。。)
一般的な品種は野芝、高麗芝などで植栽する場所の日照や気温などの条件を踏まえ選ぶといいでしょう。
人工芝との違いは何と言っても自然!な感じです。
多少ムラがあっても自然の生き物だからいいんです。
イングリッシュ風のお庭で自然の演出をするため管理を少なめにする場合もあります。
もちろん、丁寧に管理していけば球場のようにきれいにそろえることもできます。
生き物だからこそ自由に育てることができます。(枯らさないためには最低限の管理は必要)
デメリットはご存じの通り管理の大変さです。
球場のように完璧を求めるなら成長期には2週~1ヶ月に1回は芝刈り、ほかにも肥料、薬剤、エアレーション、目砂など必要になります。
ですがご自宅のお庭を球場にしたい方は少ないと思います。
伸びてきたら刈る、元気がなくなってきたら肥料をやるでもいいと思います。無理なく、そして何より面倒な一手間を楽しんで頂きたい。
TM9のような管理が少なくていいと謳う商品もあります。高いですが。。。
困ったら私のような造園、植木関係の会社に相談すればいいのです。相談はどこも無料です。多分笑。
人工芝
人工芝は管理いらず、これに尽きます!
メリットはこの一点突破じゃないでしょうか笑。芝生のよう緑を演出でき管理いらず、最高ですね。
では、デメリット、注意点を挙げていきます。
施工費用が高額
商品が多い
素材がポリエチレン
DIYで簡単に考えると後悔する
こんなところでしょうか。詳しく書いていきます。
まず施工費用が天然芝より高い!
芝生と違い成長しないので施工した状態でずっと残ります。その為、施工が大変なんです。そして材料費が天然芝とは比べられないくらい高いんです。
次に商品が多い。人工芝には色、長さ、機能面に種類があります。
伸びたり刈ったりできないので商品の選定が難しいです。値段もピンキリで余計に悩みます。
素材がポリエチレン、要はプラスチックですね。BBQなどで火の粉が飛ぶと溶けます。
あとは夏場に熱くなるなんて意見もあるようです。
最後ですが、施工費用が高い?ならDo It Yourself、自分でやろうとなるわけですが、
施工費用が高い理由のとおり大変なのです。
最初に下地です。天然芝は地面が多少でこぼこでも芝自体の厚み、根の成長、伸びて刈ってを繰り返せばそれなりになります。
人工芝は成長せず意外に薄いです。下地の仕上がりが最終的な仕上がりに大きく影響します。
じゃ丁寧に平らにすればいいんでしょ?となりますがしっかり転圧もしないと後で大変なことになります。
そこもバッチリとなったら次は繋ぎとカットです。張る場所に合わせカットしなければいけません。大雑把に切ると繋ぎが汚くなって目立ってしまいます。
何度も言いますが人工芝は成長しません。施工時には色々気をつけることが多いのです。
これでDIY魂に火がついた方は是非頑張って素敵なお庭にしてください。
ちなみに、人工芝には耐用年数がありますので、商品を選ぶ際に気をつけてみてください。
費用とまとめ
ここまで特徴(個人的な意見)をお話ししましたが、多くの方が気になるのは費用面ですね。
天然芝500~1800円/㎡ 施工費1500~3500円/㎡
人工芝 ?円/㎡ 施工費3000~7000円/㎡
くらいでしょうか。あくまで目安です。
人工芝の料金はよく3000~5000円/㎡など記載がありますが、実際はこんな幅では済みません。
例えば1×10m(10㎡)の人工芝で40,000円の製品を1㎡あたりに換算すると4000円です。
では25㎡施工すると100,000円かというと違います。25㎡施工するには1×10mの製品が3つ必要になり
120,000円になります。また人工芝は目の向きを揃えてつなぎ目を少なくしないと
きれいに見えないので、カットが多くロスが大量に出る場合は4つ必要になる場合もあり、
その場合160,000円になります。
それを1㎡に換算すると6,400円になります。それに下地調整で材料を使ったり、防草シート、
接着系の材料、ピンなどを加えれば㎡単価はどんどん高くなります。ましてやプロに依頼すれば
しっかりした材料できれいに施工するので必然と高くなります。もちろん安く抑えたい場合は
安価な製品を使ったり継ぎ接ぎを多くすればロスが減るので安くすることができるかもしれませんが。
同じ金額の材料でも場所によって金額幅が大きいのに材料の金額まで変わったら金額幅が大きくなりすぎてしまうので?にしました。
他の料金にも人工芝ほどではないですが、種類、施工する場所や面積の違いから幅があります。
例えば同一車種のように同じ部品、同じ工場、同じ環境で作るような物は基本車体価格は同じですが、
平らな場所と写真のような斜面では施工の難易が変わってしまうので費用も変わってしまいます。
また施工面積が小さいと割高になったりします。10束でも100束でも仕入れに行く手間は同じで
手間代を10束で割るか100束で割るかでは10束のほうが高くなるからです。
ですから私たちのような職種は現場ごとに現場調査をして現場に合わせた費用をお見積もりします。
もちろん、同じ作業の施工単価が倍になるような大きな差は生じません。
しかし追加費用など後出しするわけにはいかないので、現場による違いはご理解頂きたいです。
ご自宅の詳細な費用が気になる方は是非お近くの職人、業者の方に聞いてみてください。
今度、職人、業者さんの選び方の参考になるようなブログも書いてみようと思います。
少し脱線しましたが、天然芝も人工芝もどちらも素敵なものです。最後はご自分が気に入ったものを選んでください。
皆様の素敵なお庭ライフの応援をしています。
あ、もちろん私、は相談・お見積もりは無料ですのでお気軽にご相談ください。
函南町の植木屋・庭師